Google広告が「分からない」を今日で卒業:仕組み・設定・診断テンプレ・用語辞典

Google Ads

この記事で解消できる悩みはこちらです。

  • これから始めるけどUIも言葉も分からない
  • 配信はできたが成果が出ない理由が分からない
  • P-Max(パフォーマンス最大化)と検索広告の使い分けが分からない

1. Google広告の全体像

  • 階層:キャンペーン → 広告グループ → 広告(アセット) / キーワード
  • コンバージョン:成果の定義(問い合わせ、購入、電話、来店等)。これを入れないと最適化が迷子になります。
  • 入札戦略:目標CPA/目標ROAS/コンバージョン最大化/価値最大化 など。
  • 主な配信タイプ
    • 検索広告:意図が明確(今すぐ客)。
    • P-Max:Google面全域×機械学習で自動最適化(素材とコンバージョンが命)。
    • ディスプレイ/動画:認知・再訪促進。
    • ショッピング:EC向け(フィード必須)。

2. まずやる:初期設定10分チェックリスト

項目ゴールどこで設定OK基準
ビジネス目標リード/EC/来店新規キャンペーン作成時1つに絞る
コンバージョン主要1〜2個+価値設定管理 > 測定 > コンバージョンテスト送信で発火確認
地域×言語顧客のいる場所のみに限定キャンペーン設定不要地域を除外
予算日額=月額÷30.4キャンペーン設定想定CPA×想定CV/日
入札戦略まずは「コンバージョン最大化」 or 目標CPA入札データが溜まれば目標最適化へ
アセット見出し15/説明4+画像/動画広告(レスポンシブ)品質「優良」狙い
除外キーワード明らかなノイズ除去共有ライブラリ or 各キャンペーンまずスターター適用
UTM流入別の成果可視化最終ページURLutm_source=google&utm_medium=cpc&utm_campaign=...

3. 目的別おすすめ配信と設定

A. リード獲得(フォーム/電話)

  • タイプ:検索広告+ブランド、必要に応じてP-Max
  • キモ:問い合わせのを上げる。CTA明確/フォーム短縮/電話計測
  • 最低セット
    • キャンペーン:検索(汎用/指名)
    • マッチタイプ:完全一致+フレーズ中心、部分一致は除外とセットで
    • 入札:目標CPA(データ少ならコンバージョン最大化)

B. EC(単品通販/小規模D2C)

  • タイプ:P-Max(素材充実)+ブランド検索
  • キモ:フィード・LP・レビューの一貫性。利益計算で目標ROAS設定
  • 最低セット
    • P-Max:画像/動画/見出しを充実(存在しないと配信弱)
    • 検索:ブランド死守(競合に取られない)

C. 来店(ローカルビジネス)

  • タイプ:検索(地域KW)+P-Max(ローカルアセット)
  • キモ:営業時間、電話、地図導線。距離と口コミがCVRを左右

4. P-Maxと検索広告の使い分け早見表

シーンP-Max検索
データ少・素材少相性△(素材不足だと弱い)相性◎(意図を刈り取る)
新商品の認知〜刈り取り認知〜再訪で◎指名・意図で◎
予算が限られる指名+P-Max最小構成指名+意図KWに集中
ECでSKU多いフィード前提で◎指名+注力SKUで補完

5. 「分からない」を潰すトラブル診断フロー

A. 広告が表示されない / 露出が少ない

  1. 審査・ポリシー → 不承認/制限は無いか
  2. キーワードと入札 → 入札低すぎ/一致種別厳しすぎ?
  3. 予算 → 日額不足、配信時間帯の偏り
  4. 地域/オーディエンス → 絞りすぎ
  5. 品質/関連性 → 広告文とLPの一致

B. クリックはあるのにCVしない

  1. CV計測 → 発火してる?(テスト送信)
  2. LP → 読了率/離脱ヒートマップ、CTAの目立ち、フォームの摩擦
  3. 期待値齟齬 → 広告文の約束とLPの訴求一致
  4. 競合優位性 → 価格/納期/保証の比較表

C. 予算だけ消える

  1. クエリ精査 → 除外キーワードの徹底
  2. マッチタイプ → 広すぎないか(部分一致は学習させる前にノイズが出やすい)
  3. 地域・時間帯・デバイスの入札調整
  4. 目標指標 → tCPA/ROASの設定見直し

6. キーワード選定の型と除外キーワード

6-1. 意図別の基本枠組み

  • Do(今すぐ行動):料金, 申し込み, 見積もり, 予約
  • Know(情報収集):やり方, とは, 比較, 口コミ
  • Brand:自社名/商品名
  • Competitor:競合名+代替/比較(許容方針に応じて)

6-2. 除外キーワード・スターター(貼ってすぐ使える)

無料, 無償, 無料テンプレ, 例文, とは, 使い方, 意味, 相場, アルバイト, 求人, 会社員, 転職, 学生, 資料請求だけ, キャンセル, 返品, 解約, 電話番号, メールアドレス

※ 業種に合わせて「採用/求人」「中古/DIY/自作」「口コミ/炎上」なども調整。


7. 予算・入札の考え方(迷ったらこれ)

  • 目標CPA:リードならまずここ。データ少はコンバージョン最大化で学習→十分に溜まったら目標CPAへ。
  • 目標ROAS:ECは利益逆算で設定(粗利率×LTVを必ず考慮)。
  • 日額目安日CV目標 × 目標CPA(例:CV/日=2, 目標CPA=¥5,000 → 日額¥10,000)

8. 改善ルーティン(週次・月次)

毎日(5分)

  • 予算消化率、インプレ・クリックの急変
  • 不承認/制限の有無

週次(30分)

  • 検索語句レポート→除外KW更新
  • デバイス/地域/時間帯の入札調整
  • アセットの組み合わせ結果→見出し差し替え

月次(60分)

  • 目標(CPA/ROAS)達成度→入札戦略の再設定
  • LPテスト(ファーストビュー/CTA/フォーム項目)
  • 予算再配分(勝ちキャンペーンに寄せる)

9. よくある質問(FAQ)

Q1. ユーザー属性に「不明」が多い。除外すべき?
A. ウェブ&アプリの仕様上、年齢/性別が推定できないユーザーは一定数います。原則は除外しない。除外でリーチと学習が痩せることが多いため、品質悪化時のみテストで除外→CPA差を比較。

Q2. 広告が審査で落ちる/制限される。
A. 見出し・説明内の禁止表現、医療・金融などのセンシティブカテゴリに注意。表現を事実ベースに修正し、必要に応じて認定/免許ページへのリンク、免責文面をLPに追記。

Q3. ブランド名で他社が出している。止められる?
A. 商標の保護方針は国/状況で異なります。権利者なら審査フォームで申し立てを。非権利者は比較・一般語の範囲に準拠。

Q4. P-Maxだけでいい?
A. 単独運用は可。ただしブランド検索を別口で死守し、素材(画像/動画/見出し)を厚く。LP・レビューも含め一貫性が成果の鍵。


10. 用語辞典(意味→どこで見る→次アクション)

用語ひとことでどこで見る次アクション
CV(コンバージョン)成果測定>コンバージョンテスト送信で発火確認
CVRクリック→CV率キャンペーン/広告LPの摩擦除去・訴求合わせ
CTR表示→クリック率同上見出しの訴求・価格提示
品質(広告の強さ)関連性の総合広告詳細見出し/説明/LPの一致
インプレシェア出せた/出せなかった割合競合指標予算/入札/品質の改善
検索語句実際に拾った語句検索語句レポート除外KW更新

付録:即導入テンプレ

A. レスポンシブ検索広告の見出し例(15本枠)

  • 【公式】◯◯(商品/サービス名)
  • 初回◯%OFF|本日23:59まで
  • 30日返金保証|まずはお試し
  • ◯◯専門で×年|累計◯◯件
  • 最短当日対応|無料見積
  • 他社比較歓迎|乗換特典あり
  • 医療監修(該当時)|安心の実績
  • ◯◯地域限定|地図・駐車場あり
  • 電話相談◯時まで|土日祝OK
  • クチコミ平均◯点|写真あり
  • 法人向けプラン|請求書払い可
  • 専任担当が伴走|導入〜運用まで
  • 導入事例◯社公開中
  • 料金公開|追加費用なし
  • 失敗しない◯◯選び

B. 説明文(4本枠)

  • まずは無料相談。費用対効果を数字で可視化。導入後も専任がKPIまで伴走します。
  • 価格・納期・品質で比較OK。最短当日対応、返金保証つきで初めてでも安心。
  • 実例とレビュー公開中。用途別に最適なプランを提案。問い合わせは30秒で完了。
  • ◯◯地域密着。来店/オンライン両対応。営業時間や駐車場情報も明記しています。

C. UTMテンプレ(例)

?utm_source=google&utm_medium=cpc&utm_campaign={{campaign.name}}&utm_content={{adgroup.name}}&utm_term={keyword}

D. 除外キーワード共有リストの作り方(推奨)

  1. ツール > 共有ライブラリ > 除外キーワードリスト を新規作成
  2. 本文のスターター+業界特有のノイズ語を追加
  3. 複数キャンペーンへ一括適用

スニペット狙いまとめ(30秒で分かる最短手順)

  1. コンバージョンを正しく設定しテスト送信
  2. 検索(指名+意図KW)を最小構成で起動
  3. P-Maxは素材を厚く/ブランドは別で死守
  4. 毎週:検索語句で除外KW更新+アセット差し替え
  5. 目標CPA/ROASに応じて入札戦略を段階的に切替

この記事の使い方(実務導入のコツ)

  • 本文のチェックリストとテンプレをまずコピペで導入 → 7日分のデータを溜める → 週次の「検索語句&アセット入替」でノイズを削り、勝ち筋を伸ばす。
  • 成果が鈍い時は、LPの期待値と広告文の一致を最優先で直す(配置・CTA・証拠)。
  • 仕様は随時更新されるため、月1回はポリシー/入札仕様の見直しを習慣化。